これは家族キャンプに行きたくてもなかなか行けない、ある家族の笑いと感動の物語である。
古民家購入を考えている方、キャンプに行きたくても行けない方、田舎暮らしにあこがれる方の希望になればとの思いで書きなぐっていく。
それでは古民家クエスト第三章の続きから
前回までのあらすじ
キャンプにはまった、とあるファミリーが空前のキャンプブームの到来によってキャンプ場の予約もなかなか取れない中で、一冊の雑誌の導きから古民家を買うことに。
しかし、一言に古民家といえどなかなか見つからず、困っているところに空き家バンクを発見。
空き家バンクで気になる物件を見つけるも、いざ交渉というところで先方からお断り。
失望しながらも諦めることなく、古民家探しを続けていると空き家バンクの担当者さんから環境・外観が理想にぴったりの物件を紹介される。
今回はついに古民家の中の探索のスタートである。
以前の記事は下からご覧ください。
第四章 いざ古民家の中を探索
第一節 古民家チェックポイント
売主代理と空き家バンクの担当者の見守る中、ずんずんと家の中に入っていく~
事前に8つほど確認ポイントを用意してきている。🔎📘
- 床下
- 天井裏
- トイレ
- 風呂
- 台所
- 倉庫
- 池
- 庭
これ↑は物件の事前情報をもとに、中古物件を購入の際に必ず確認しなさい的なことが本やネット記事に書いてあったことをまとめただけである。
物件下見の素人である私が、何の準備もなくモンスター討伐に向かうのはあまりに無謀であるため、最低限の装備として、どうのつるぎ+たびびとのふく+かわのたて…ぐらいは装備せねばと事前に予習したのだ。(←アリアハン近辺装備)
第2節 床下探索
まず最初に気になっていたのは床下がどうなっているのか、これが第一の確認。
古民家と言わず、中古住宅のほとんどがシロアリ被害にあっていることが多く、特に木造で数十年経過している古い建物の場合、ほぼ100%に近い割合でシロアリに喰われている。(これもなにかの受け売りである。)
結果としては…💨
目立って傷んでいる(明らかにシロアリに喰われている)場所が数か所あり、和室の畳を剝がして確認するまでもなく、ふすま戸が走らないほど柱が落ちている箇所、他に畳に乗った瞬間下に落ちそうになる箇所、これ以上体重かけたら絶対穴が開くって箇所。
第一の確認からすでに気持ちが凹んでしまった。一応確認できる範囲で床下を覗いたところ、床下の風通しはまずまず良いようで、乾燥しており、基礎の修理をした痕跡もあり。
全体がダメというよりは数か所、致命的なところがあるといった印象であった。
しかし、何分素人なもので、本やネット情報をもとにそれっぽい確認をしたに過ぎない。
足元を気にしながら部屋全体を見回すと、田の字型の間取りで、和室が4つふすまで区切られている作りである。何となくだが、居間、床の間、寝室、衣裳部屋といった感じ。
方角は分からないが、家の表側と裏側に背丈ほどの窓が並んであり、廊下を挟んで部屋となっていたので、風通し良く、解放感も抜群だった。ただ床下が異様に高くなっており、その分天井が低いため、頭をぶつけないように気を付ける必要があった。
これは古い家には付き物だと理解はしているのだが、置物や掛け軸的な物、写真等がまだ片付けられておらず、最後に住んでいた人が設置したままになっていた。何というかやっぱり日本人形とか遺影であろう写真が残っていると、なんとなく怖いと思ってしまう。
「日本人形あるよ…立派だけど怖い…ご先祖様的な写真、並んだままですけど…🧟🧟♀️」
売主代理曰く、処分に困りそうな物は手渡すまでには片付けておくとのことだったので、一先ず安心した。
ちなみにこの際だったのでこの物件が事故物件か確認したが、ここに最後住んでいたのは売主さんの母親1人で、生活が出来なくなったため、退去したのだそう。なのでここでは亡くなっていないとの回答が得られ少しホッとした。 築年数が不明な程の古い家なんで、誰かがそこで亡くなっていたとしても不思議ではないと思っていたので、そこは大きな問題ではなかったのだが、話の流れで聞いてしまった。
この家は売主さんが相続した後、自分たちで改装して残す予定もあったのらしいが、年数が経つ内にだんだんと来なくなり、遠方に引っ越したこともあって放置に近い状態でここ数年あったとのことだ。
売主代理いわく、自分らの代だけでなく、子供や孫に残そうとも考えて色々やっていたが、結果「いらない」と言われてしまったそうだ。
自分に置き換えると、もし自分がどこかに家を建てて家族と住んでおり、親族が亡くなってその家をいるかと言われたらと考えると、現実問題いらないとなる確率が高いだろう。
さらに今や都会では当たり前の、水洗トイレ、都市ガス設備、給湯設備は無く、汲み取り式トイレ、プロパンガス、薪で沸かす風呂である都会の人は使い方もわからなくて当然…
そう考えると古民家が今のキャンプブームの流れでリスペクトされ、古い物にもスポットが当たり、物を大切にしようという人が増えたら、今の世の中にもプラスになることが多いのではないかと思う。
第三節 天井裏探索
第一の確認としていた床下確認で大きくつまずいたのだが、まだ内覧は始まったばかりなのである。気持ち的には…
「もう1番ヤバいやつを見たでしょ!もう怖いものはない!次、どんとこい!😂」
次は…第二の確認、天井裏を確認しようということで、勝手口的な出入り口付近の天井がぽっかり空いているところから脚立で上がる。他の和室にも上がれそうなところがあったが、たぶん床が落ちるので、こちらの方が大丈夫そうと判断。実は以前階段があったらしいが、おばあさんが昇降して危ないとの理由で撤去されたとのこと。
そして恐る恐る天井裏へ…
天井裏はほこりまみれで大変な状況だったが、思った以上に広い!1階くらいの広さがあるし、ものすごく立派な梁がある。屋根裏の梁を見る限りでは、相当丈夫に作られているのではないかと思う。もともと茅葺(かやぶき)屋根だったものを瓦屋根に張り替えをしたとのこと。なので空間が異様に広く、天井裏と呼ぶには普通に2階として使えそうなまでの広さがある。
これなら天井裏にも住めるぞと意気込んで奥へ進んでいくと、何やら変な臭いがする…生き物かなんかが腐ってたりする?と思いながら周辺を確認する。
それは山盛りの何か…死体💀?…動物の毛みたいなのが混ざってるみたいだけど…
「Google先生!解析お願いしまっす!!🔎」
解析の結果は………ハクビシンの糞💩である。
においは銀杏にそっくりで、見た目はもじゃもじゃ木の実山盛り。
しかもこの天井裏フロアに目視出来るだけで3か所、モリモリがある。
天井裏に探索に来ていた者は自分ひとりだったので、一人でおっかなビックリを繰り返しながらの確認であった。
他にあった物はというと、布団箱、座布団、漆器類など、来客用の物ばかりが保管されていた。昔は沢山の人が出入りし、食事や寝泊まりをしていたのだと容易に想像出来るものだった。
天井裏の問題点としては、ほこり問題、ハクビシン問題、来客用品の処遇問題とし、1階へ降りた。第二の確認とした屋根裏はこれまたなかなかのボリュームの問題があり、床下に続き、またも気持ちは凹まされた。
さて、この時点で大分盛り沢山だが、まだまだあるのが古民家の良いところ…
第三の確認に進むべく、次の問題探し…もとい、内覧に臨むのであった。
第四節 トイレ探索
第三の確認は… トイレ🚽!!
皆さんお待ちかね、そう、ここは要チェック! 「いや~、今までの流れからすると、相当期待出来るね…ほんと、お願いします😭」
この物件には2つトイレがあり、家の中に1つ、外付けで1つ。もちろん、この周辺は下水道が来ていないので、汲み取り式が確定しているエリアである。となると気になるのは、いわゆる「ぼっとんトイレ」なのか「簡易水洗式トイレ」なのか。
ちなみにド田舎育ちといったmaseは、どちらのタイプも経験済みであるが、20年以上前の話である。最も、現在は実家も水洗トイレになっているため、ホント大分ご無沙汰な汲み取り式なのだが…
ここで上記の2パターンのトイレの違いが分からない人のために、簡単に説明すると…
- ぼっとんトイレ…地面に埋められた汚物層タンクの上に便器が取り付けられただけ。 もちろん、排泄したものすべて丸見え、常時。和式タイプのみ。
- 簡易水洗式トイレ…基本的にはぼっとんトイレと仕組みは一緒。しかしもう少しだけ水洗トイレに近づいた作りをしており、まず排泄したものは見えない。そして手動式だが水で流せる。和式タイプも様式タイプも両方ある。
ものすごく極端に簡単にしか説明していないので、気になる方はググってみるのが正解。
トイレって昔と今で大分違くて、家のどの位置にあるのかすら変わっていったものだから、現代に都会でしか暮らしたことがない人だと、どう使ったら良いか分からないレベルだと思う。
昔は家の隣に離れとして設置されてたり、それより後も、住宅の端っこに設置されることが多かった。今は家の比較的真ん中に近かったり、2階にもあるなんてパターンも多く存在する。
日本のトイレってすごく綺麗と世界でも評判らしい。最もそれが当たり前の日本人にとっては、あまり実感しないのだろうが。そんな日本国内でさえ、一昔前と現在では大きく違う。それでもそれが当たり前になったら、どんどん姿形が変わって別の当たり前になっていく。
当たり前って、一般的な普及率で変わるのだろうから、世の中が近代化して良くなったということなのであろう。
さあ話を戻して、この物件のトイレタイプはいずれのものか…
まずは家の中のトイレ、オープン、ザ、ドア!
ばばん!!簡易水洗式トイレ、洋式タイプ!
「おっし!!これならイケる!👍」
お次は外付けのトイレ、オープン、ザ、ドア!!
ばばん!!簡易水洗式トイレ、和式タイプ!!
「おっつ!!何とかなりそうだ!😓ただ和式はなかなかしんどいな…」
結果としては、両方とも簡易水洗式トイレであった。
一先ずここトイレ🚽は及第点としよう。さてさて、事前に用意した確認ポイントも、8つ中3つを確認することが出来た。8つの中でも比較的重要度の高いところを抑えてきたが、今の評価としてはどうか…
残すところあと4つ。大きな問題となるのか、それとも嬉しい発見があるのか…気を抜くことなく、確認すべし!!