アウトドアナイフの選び方
用途に合ったナイフを選ぶ
アウトドアナイフには大きく分けて3つの種類があります。
シースナイフ
木を切る・削るなどのブッシュクラフトに使うならシースナイフがおすすめ。
シースナイフは折りたたむ機能がなく、刃をシース(さや)に収めて携帯するタイプ。
刃渡りが長く携帯性にはやや欠けますが、ブレードとハンドルが一体となっているため頑丈で衝撃に強く、耐久性に優れているので、調理・ロープの切断・薪作りなど多くの用途に使えるのが魅力です。
加えて、切れ味が落ちても研ぎやすく、使用後も汚れを洗いやすいので、手入れも簡単で扱いやすく、初心者の入門編としてぴったりです。
サバイバルキャンプやブッシュクラフトなど本格的なアウトドアで使用するなら「フルタング」と呼ばれるシースナイフがおすすめです。
ナイフの先端からハンドルの末端まで1枚の鋼材で構成されています。
ハンドルとタング(柄の中の芯)が同じ形状で、ハンドルで挟み込むように固定されているため、より堅牢で強固な作りです。
手荒に扱っても刃が折れにくく、鉈(なた)代わりとして薪割りに使うのに適しています。
フォールディングナイフ
フォールディングナイフは折りたたみ式のナイフのことで、刃をハンドル部分に収納できるのが特徴。
折りたたみ部分がサビや劣化に弱く、使用後にメンテナンスの手間がかかる点や頑丈さの点ではシースナイフに劣りますが、肉・魚といった食材のカットや着火用の燃えやすい焚きつけを作る作業には十分使えます。
ツールナイフ
「アーミーナイフ」「十徳ナイフ」「万能ナイフ」とも呼ばれているツールナイフ。
ナイフとしてだけでなく、栓抜き・缶切り・ドライバーなど多種多様のツールが一体となっており、1本あればアウトドアのどんなシーンでも活躍してくれます。
シースナイフやフォールディングナイフに比べて切れ味や頑丈さは劣りますが、さまざまなツールをコンパクトにまとめて持ち運べるのが魅力です。
アウトドアだけでなく、防災用として1本自宅に常備しておくと、災害などの非常時にも役立ちます。
ブレードの素材で選ぶ
アウトドアナイフの素材で選ぶのも一つの基準です。握りやすい素材、頑丈な素材など、使う場所や使用頻度に応じて適切な素材を選んでください。今回は「ステンレススチール」「カーボンスチール」素材を紹介します。
ステンレススチール
アウトドアナイフ初心者には耐久性・耐腐食性に優れ手入れがしやすいステンレススチールがおすすめ。
ステンレススチールは包丁やはさみなどの身近な製品にも使われており、メンテナンスをしっかり行えば長く使用できます。
また、アウトドアナイフとして、薪割りや調理はと、さまざまな作業に使える汎用性の高さも魅力。水に触れても錆びにくいため、ほとんど劣化を気にせず使えます。
ただし、切れ味はカーボンスチールに劣ります。幅広い用途で使用する際は、ぜひお試しください。
カーボンスチール
切れ味良く、刃が研ぎやすい素材と言えば、カーボンスチール製です。
アウトドアの定番ともいえるカーボンスチールは、硬くて切れ味がよくブッシュクラフト向けの素材で、薪割りや木を削る機会の多い人にぴったりです。
また、ステンレスと比べると研ぎやすく、研げば切れ味がきちんと戻るため、鋭い切れ味をキープしたい人にも向いています。
ただし、水分には弱いので、きちんと手入れを行い錆びないよう注意する必要があります。使用後はきちんと水分を拭き取り、乾燥した場所で保管しましょう。
グリップの素材で選ぶ
安全に作業をするためにグリップの持ちやすさも確認しましょう。
アウトドアナイフはグリップの形状や素材によって使いやすさが異なります。滑りやすく握りにくいモノは力を入れにくいだけでなく、手からすっぽ抜けてしまう恐れがあるなど安全性に欠けるので、手の形状に沿ったデザインや凹凸がある滑りにくいデザインなどを選ぶようにしましょう。
ラバーなど滑りにくい素材を採用したモノのほか、グリップ表面にエンボス加工など、滑り止め加工が施されたモデルもおすすめです。
木製グリップは、手になじみやすく、濡れていても持ちやすい、木目が美しく使い込むたびに風合いの増す木材は見た目はおしゃれですが、経年劣化によって割れが生じる場合があるので注意しましょう。
一方、金属製グリップは頑丈で壊れにくいものの濡れた手で握ると滑る場合もあるので、エンボス加工が施されているものや樹脂と組み合わせた商品を選びましょう。
シースナイフおすすめ3選
モーラナイフ(MORAKNIV)コンパニオン ヘビーデューティー ステンレス
細かい作業からハードな作業まで使える万能型
刃厚3.2mm、刃渡りは約104mmのヘビーデューティーモデル。耐久性に優れており、V字型エッジ刃がしっかり刺さり込むので、薪割りなどのハードな作業に役立ちます。
ハンドルはフィットしやすいラバーを採用し、プラスチック製のシースが付属します。薪割り、バトニングやフェザースティック作りなどのブッシュクラフト、山遊びに最適な初心者にもおすすめのナイフです。
MOSSY OAK シースナイフ
レザー製のおしゃれな専用ケース付き
ブレードを挟み込んだ堅牢なフルタング構造を採用したシースナイフ。
グリップ材質は天然ウッド材で手に優しく、握りやすいように指の形の溝もあるので、握ったときの感触が手に馴染みます。
刃には滑り止めのために角度がつけてあり、バトニングからフェザースティック作り、さらにやや長めなので、調理から薪割りまで幅広く使えます。
レザー製の専用ケースもおしゃれで、高級感があるのもポイントです。ナイフの見た目にこだわりがある方にもおすすめ。
Helle Didi Galgalu ヘレ ディディガルガル フルタングナイフ
まっすぐに伸びた形状でしっかりと力が伝わる
手にフィットするようなハンドルが魅力のシースナイフです。ハンドルに天然木を採用しているほか、職人の手によって丁寧につくられており、耐久性にも優れています。
直線状に伸びた形状で、力を込めるバドニングでもスムーズに力を伝えることができます。また、木材の加工など細かい作業がしやすく、刃の素材には丈夫で錆びに強い12C27ステンレススチールを採用しているので、研ぎやすく、メンテナンスや管理が簡単なので初心者にもおすすめです。
1本を長く使用できるシースナイフを求めている方におすすめです。本革製のシースが付属しているのもポイント。高級感があり、経年変化による風合いが楽しめます。
フォールディングナイフおすすめ3選
オピネル ステンレス#9
シンプルなデザインで持ちやすい折りたたみナイフ
機能性・デザイン性を両立した折りたたみ式のアウトドアナイフです。グリップの素材には、家具にも使われることが多いブナ材を採用しており、手に馴染みやすく握りやすいです。
ブレードの素材には丈夫で錆びに強いステンレスを採用しているため、メンテナンスが簡単で初心者でも容易に扱えます。重量約57gと軽量で携帯しやすいのに加え、刃長約90mmと使いやすい大きさで、キャンプや登山におすすめ。回転式のロック機構を採用しているので刃の出し入れも簡単です。
ユニフレーム(UNIFLAME) ギザ刃 キャンプナイフ
コンパクトサイズでコスパのよいアウトドアナイフ
キャンプ道具で有名な「ユニフレーム」のアウトドアナイフ。本製品は刃物の街として有名な岐阜県関市で製造された国産ナイフで、品質が高いのも魅力です。
刃渡り95mmという料理に使いやすいサイズで、先端のギザ刃がかみ込んで切りやすくなっています。ブレードの先端以外はストレート刃になっており、キッチンナイフとしてさまざまな調理に使えます。
グリップには耐熱性や耐衝撃性が高いABS樹脂を採用しているため、長く使い続けられるのも魅力の一つ。折りたたんだときの幅が12cmとコンパクトなので、かさばることなく携帯できます。
GERBER(ガーバー) ウルトラライトLSTポケットナイフ
無駄を省いたシンプルな構造で使いやすい
無駄を省いたシンプルな構造で使いやすい、折りたたみ式のアウトドアナイフ。ブレードの素材に耐食性・耐久性に優れたステンレス鋼を採用しているため、丈夫で錆びに強くお手入れや管理が簡単。さ
らに、重量約17gと軽いうえ、収納時67mmとコンパクト収納できます。使用中に刃を固定するロック機能付きのため、安全性も高く、グリップの素材に軽量かつ丈夫なグラスファイバーナイロンを採用しており、握りやすい形状で滑りにくいのもポイントです
刃長50mmと短めなので、料理など細かい作業をするときにおすすめです。