ダッチオーブンとは
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ダッチオーブンとは、分厚い金属製の鍋で、焼く・炒める・煮る・蒸す・揚げるなど、幅広い料理に対応できるいわば万能鍋のことで、もともとはアメリカの西部開拓時代に使用されていた伝統的な調理道具です。
フタの上に炭火をのせて、オーブンのように上下から加熱するといったこともできるので、ダッチオーブンが1つあるだけで、料理のレパートリーがぐんと広がります。
フタが重く密閉性が高いため食材から出た水蒸気を逃しにいため、圧力鍋のように使用したり、保温したりすることも、また食材から出た水分で調理する「無水調理」もできるのもダッチオーブンの特徴です。
さらに、フタが平らなため、ひっくり返してフライパンのように使えるほか、鍋を重ねて調理することも可能です。
鉄素材のものが多いので、シーズニングやメンテナンスといった手間がかかりますが、便利さゆえにアウトドアに持っていく人が多いです。なかにはメンテナンスが手軽なタイプもあるので、1つ持っておくと重宝します。
ダッチオーブンの素材の種類
鋳鉄製
ダッチオーブンの素材として主流となっているのが鋳鉄製。
他素材に比べて厚く重量があり、蓄熱性と保温性に優れているのが特徴で、比較的リーズナブルなものが多く、サイズやデザインなどが幅広いので選びやすいです。
食材をムラなく加熱できるのはもちろん、素材から出る水分を利用した「無水調理」も可能で、旨味が凝縮した美味しい料理作れます。
ただし、鋳鉄製のダッチオーブンは多くは出荷時にサビ防止用のワックスなどが塗られているため、「シーズニング」という使用前そのワックスなどを落として表面を油でコーティングする慣らし作業が必要です。
さらに、鋳鉄製はサビやすく洗剤が使えないので、メンテナンスが必須。
高温で熱せられた状態で、水を投入するなど急激な温度変化よってダッチオーブンが割れてしまう恐れもあるので扱いには要注意。
少しでも手間を減らしたい方はシーズニング不要のモデルがおすすめです。
毎回メンテナンスが欠かせないものの、しっかりメンテナンスをすることで長持ちし、「ブラックポット」と呼ばれる黒く光るダッチオーブンへと育ちます。育てる楽しみがあるのも鋳鉄製ならではのメリットです。
黒皮鉄板製
黒皮鉄板製は、製造過程で鉄の表面に皮膜をつけることでサビにくくしたもの。
鋳鉄製よりも価格は少し高めで重量もありますが、サビにくく、急激な温度変化にも強く、メンテナンスが簡単なため、初心者にもおすすめです。
ただ、完全にはサビを防げないので、使用後に洗って乾かし、油を塗るといったメンテナンスは欠かせません。また、使い始めはサビ止め用のワックスが塗られているため、シーズニングが必要です。
ステンレス製
ステンレス製はサビが発生しにくく、家庭の鍋とほぼ同じ感覚で使うことができます。鋳鉄製や黒皮鉄板製に比べて、シーズニングやメンテナンスといった手入れも不要なので、扱いやすいのが特徴です。
しかも軽量で、持ち運びもしやすく、食器用洗剤で洗うだけとお手入れが簡単なので、最も扱いやすいダッチオーブンといえます。
さらに、家庭用のガスコンロやIHヒーター、電気プレートに対応しているものが多いため、自宅でもダッチオーブン料理を楽しめるのが魅力です。また、サビにも強いので、料理を入れたまま保管でき、そのまま再加熱できます。
値段はそれなりにしますが、手間を省きたい方や初心者にはステンレス製がおすすめです。
ダッチオーブンの選び方
使用シーンから選ぶ
ダッチオーブンはタイプによって、アウトドアのみで使用できるもの、家庭のコンロやIHでも使用可能なものがあります。
家庭で使用
アウトドアでよく使われるダッチオーブンですが、家庭のキッチンで使うことも可能です。その場合は、IH対応製品など、自宅の熱源で使うことができるかどうかチェックしてください。
家庭の熱源で使うなら、なべ底に脚がないフラットなタイプがおすすめ。
また重すぎると家庭では扱いにくいので、8~10インチ程度の小型サイズをおすすめします。
アウトドアで使用
炭火で鍋の上下から加熱できることが、ダッチオーブン最大のメリット。
アウトドアで使用するなら、鍋の上に炭をのせやすいようにフタに枠が着いているタイプや、頑丈で安定感のある持ち手がついたタイプがおすすめです。
また、熱くなった蓋を持ち上げるリフターや下に置くダッチスタンドなど、アウトドア使用のためのアクセサリも便利。アクセサリの揃ったメーカーを選ぶのが良いですよ。
サイズで選ぶ
人数や料理の内容によって、サイズ選びも変わってきます。
ダッチオーブンのサイズはサイズは8インチ、10インチ、12インチが主流。
10インチ鍋の容量は約5L。ご飯は7合程度炊ける容量です。鍋の重量も含め、トータルの重さは10kg前後になります。
初めてダッチオーブンを扱う場合や3~4人用のサイズが欲しい場合は、10インチサイズの製品がおすすめです。
自宅使用がメインならば8インチサイズ、ローストチキンなど鶏を丸ごと一匹入れる場合は、12インチサイズが良いです。
用途にあわせて適切なサイズを選びましょう。
ダッチオーブンおすすめ
スノーピーク(snow peak) 和鉄ダッチオーブン26
燕三条極薄鋳鉄が実現させた究極のダッチオーブン
燕三条地区の鋳物成型技術を採用した、薄くて丈夫なダクタイル鋳鉄のダッチオーブンです。
ダッチオーブンとしては驚異的な薄さと軽さで、足無しタイプなのでIH利用も可能です。さらに、薄くて軽いですが、鋳鉄の高い熱伝導性と保温性はそのままで、取り扱いのしやすさを実現しています。
軽さに加えてハンドルの形状も握りやすく、持ち運びしやすいうえに、吊り下げフックやリフターにも対応する設計です。蓋にも、炭を載せた時に落ちにくいフチを備えるなど、アウトドアで使いやすい工夫がされています。
一生かけて使い込みたい、本格派キャンパーにおすすめです。
LODGE(ロッジ) キャンプオーブン L10CO3 10インチ
炭の上に置いても安定する脚付きダッチオーブン
炭や豆炭を使ってさまざまな料理が作れるキャンプ用の脚付きダッチオーブン。4本脚で炭の上に置いても安定するため、安全に使用できます。フチ付きのフタの上に炭をのせて上下から加熱することも可能です。さらに、フタを裏返すと鉄板としても使用できます。
容量は3.8Lで4~5人分の料理を作るのに適しており、シーズニング済みなので、購入後はお湯で洗えばすぐに使用できます。
使用後は洗って乾かしてから油を塗るだけなので、手入れも簡単にできます。
ユニフレーム (UNIFLAME) UFダッチオーブン10インチ
取り扱いが簡単な黒皮鉄板製ダッチオーブン
熱伝導率が高い黒皮鉄板製のダッチオーブン。
シーズニングが簡単で、サビにも強く、丈夫で耐久性が高いので、初めてダッチオーブンを使う方にもおすすめです。
また、洗剤・金たわしでゴシゴシ擦っても大丈夫なので、使用後のメンテナンスも簡単。
平底でIHにも対応するので、家庭のキッチンでも使えます。直径が26cmと大きいため、鶏肉が丸ごと入るのもポイント。
ソト(SOTO) ステンレスダッチオーブン(10インチ) ST-910
特別なメンテナンス不要で耐久性も抜群のオールステンレス
さび防止用油によるお手入れも必要ないので、メンテナンスに気を遣わず、衝撃にも温度変化にも強いので、アウトドアでも家庭のキッチンでもがんがん使いたい人におすすめです。
オールステンレス製で、大きな1枚物の鋼板からプレス製造しているため、その頑丈さにかけては折り紙付きです。
シーズニングが不要なうえに、使用後も一般の鍋と同じように洗うだけ。料理が残ったときは、そのまま保管したり温めなおしも可能です。野外でも家庭でも気軽に使え、料理の幅が広がります。
とにかく手軽に、おいしい料理を楽しみたい方におすすめです。
魚や豚の塊肉を焼くのに適した角型のダッチオーブン
横に長い魚や豚の塊肉などを焼くのに適した角型のダッチオーブン。鋳物製で蓄熱性が高いため、食材にしっかり熱が通りふっくら美味しく仕上がります。また、フタの裏面が凹凸がある鉄板で、肉の余分な脂肪を落としてくれるので、焼肉グリルとして使用可能。
長い持ち手が付いているため、本体が熱くても安全に移動ができます。
IHにも対応しており、家庭でもアウトドアでも使える優れものです。
価格も安いので1つ持っているとさまざまなシチュエーションで使えます。