ペグの種類と特徴、選び方のポイント【キャンプ初心者】│鍛造・チタン・プラペグなど

テントやタープの設営に必ず必要な「ペグ」。
ロープなどを張るために地面に打ち込むだけのシンプルな道具ですが、侮るなかれ、快適なキャンプを地面からサポートしてくれているペグは重要なアイテムです。
テントやタープに付属しているペグをそのまま使っている人も多いと思いますが、固い地面の場合、そういったペグは刺さらないものもあります。
強度に優れたペグを使えば、固い地面であっても、風の強い日であっても、しっかりとテント・タープを固定できます。

そこで今回は、ペグの種類や選び方をご紹介します。

ペグとは？

ペグとは、テントやタープをを設営する際に、地面に固定するために打ち込む杭のこと。
テントやタープを購入した際に付属されているものを使うことが多いと思いますが、そのようなペグは、地面の固さによっては使えない場合があるため注意が必要です。
状況に合わせて地面に適したペグを使うことで、安全性を高めると同時にペグ自体も長持ちします。

ペグの種類で選ぶ

ピンペグ

ペグのなかでもっともシンプルな構造で、テントやタープの付属品などによく採用されているのが「ピンペグ」です。
ヘッドの部分がフック型や円型になっていて、扱い安いことが特徴。
アルミ製で強度の低いアイテムが多く、芝生や乾いた地面に適していますが、石の多く混じった固い地面では曲がってしまったり、砂浜などの柔らかすぎる地面では抜けてしまうので不向きです。

ネイルペグ

英語で「釘」という意味の「ネイル」。
ネイルペグはヘッドが広く平らになっているので、ハンマーの力がまっすぐペグに伝わり、釘のようにまっすぐ地面に差し込めるのが特徴です。
丈夫なスチール製のアイテムが多く、芝生や乾いた地面に適しており、柔らかい地面には不向き。
ピンベグよりは固い地面に対応しやすくおり、オールラウンドに活躍できるペグです。

V字・Y字・X字ペグ、U字ペグ

Ｕ字・Ｖ字ペグ

杭の断面部が「V字・U字」になっているペグです。
打ち込んだ際に地中と接する面積が大きく抜けにくい、さらにV字ペグやU字ペグは重ねてコンパクトに収納できるのも特徴です。
ピンベグやネイルペグでは抜けてしまう柔らかい地面での使用に適していますが、固い地面では不向きです。
使用後は、溝に土が付いていることが多いので、きちんと土を落としてから保管するように注意してください。

Ｘ字・Ｙ字ペグ

杭の断面部が「Ｘ字・Ｙ字」になっているペグです。
U・V字ペグよりも固定力があり、曲がりにくいのが特徴です。
ただ、U・V字ペグのようにスタッキングはできないのと、U・V字ペグより溝に残った土を落とすのが面倒です。

素材で選ぶ

プラスチック製│プラペグ

プラペグはプラスチック製のペグで、軽量、安価で扱いやすいですが、鉄製のハンマーなどを使用するとすぐ壊れてしまうため、プラスチック製のハンマーを使う必要があります。
砂地や湿った地面でにはちゃんと刺さりますが、石混じりの固い地面ではペグが破損してしまうので使えません。

鍛造ペグ

「鍛造（たんぞう）」と呼ばれる金属加工の方法で作られた「鍛造ペグ」。
固い地面にもハンマーでがんがんと打ち込むことができる頑丈さが特徴。
芝生などの柔らかい地面から砂利などの固い地面まで幅広く対応でき、固定力があるので、テントをしっかり支えてくれる汎用性の高い素材です。
砂浜などの柔らかすぎる地面では抜けてしまうので注意が必要です。
価格がやや高いのと頑丈な分、重たいのが欠点です。

アルミ・スチール製

テントを購入した際に、付属しているのがアルミ製やスチール製のペグです。
鍛造製のペグに比べて、固定力は劣りますが、その分安価なものが多く、軽く、持ち運びしやすいのが特徴です。
芝生や乾いた土の地面のキャンプ場でしかつかわないのであれば、こちらの素材で十分です。

チタン製

チタンは「軽い・硬い・錆びにくい」のが特徴です。
チタンペグは強度を保ちつつ軽量化にもこだわりたい、そして長く使いたいという方に最適のアイテムです。
単に軽いものであれば、アルミペグでも良いのですが、地面が固かったり、力加減を間違えるとすぐに曲がってしまったりと、強度に難があります。
鉄製鍛造ペグは強度はありますが、どうしてもかさばる上に、重いのが難点。
チタンペグであれば、強度も軽さも両立できます。
チタンペグがあれば、固い地面でも問題なくペグを打ち込むことができますし、実際に手に取るとわかりますが、他の金属に比べると圧倒的に軽いです。
さらに、チタンはステンレスよりも圧倒的に錆びにくい素材なので、長く使うことができます。
ただ、唯一のデメリットと言えば、値段が高いことです。