みなさんは子どものころ何が好きでしたか?
そして、今は何が好きですか?
子どもの頃は虫や泥遊び、水遊び、外でするかけっこなど外で遊ぶことは全部楽しくなかったですか?
今はどうですか?外は寒い・暑い、虫は気持ち悪い、走るのは疲れる、汚れるのは嫌、こんな感じではないですか?
子どもはみなさんが子どもの時と同じように外で遊ぶことが好きなはずですよ。
子どもは外が好きなんです。
今回は親御さんが子どもを外に連れて行かないといけないなと思うようなキャンプ・アウトドアが子どもに与える5つの良い影響をご紹介します。
自尊感情・意欲・関心が高くなる
「自尊感情」とは、自分自身に対する全体的評価感情の肯定性,すなわち自分自身を基本的に良い人間,価値ある存在だと感じていることである。つまり自尊心です。
自尊心は、困難や課題を克服し、何かを成し遂げる成功体験を重ねることで、自信がつき伸びていくもので、キャンプは、まさにこの体験を得るのにうってつけです。
テントの設営や食事の準備でママパパのお手伝いをすることで、「ありがとう」や「上手にできたね」と言われた子どもは、「こうしたい」「これをしたい」と次から次へと新しい課題を「自分で」作って挑戦しようとします。
この経験が子どもの自己肯定感を高め、様々なことに意欲・関心を持つようになります。
参考
子供の頃の体験と大人になってからの資質・能力との関係を見ると,子供の頃に自然体験やお手伝い,友達との遊び,地域での活動などの体験が豊富な人ほど,大人になってからの人間関係能力や自尊感情,意欲・関心といった資質・能力が高い傾向が見られます。
引用:文部科学省 子供たちの未来を育む豊かな体験活動の充実例えば野外体験活動と子どもの意欲・やる気等の変化との関係についての調査研究をみると、普段生活している家を離れ、自然の中でテントを張ってキャンプをするという「非日常性」や共感しあえる仲間との出会いが、日常生活の中で自分に自信の持てない子どもの意識を変え、子ども自身が自己を受容しやすくなる環境を与えていることが指摘されている。
引用:文部科学省 子どもの意欲・やる気等の向上・低下に係る調査研究成果・事例の収集調査個人個人の成長に関わる効果です。キャンプでは、いろいろな場面で自ら何かにチャレンジしたり、仲間を励ましたり、時には我慢したりといった場面が用意されています。このような場面を通じて、子どもたちの心の中に自尊感情や自己効力感、達成意欲、道徳心などが育まれていきます。
引用:公益社団法人日本キャンプ協会
子どもの自分の子供に豊富な体験をさせるようになる
自分が子供時代にキャンプやアウトドア、外遊びといった経験を多くしている子どもは、自分自身が親になった時に自分の子どもにも同じような体験をさせるようになります。
今これを読んでいる親御さんにも同じ経験があるのではないでしょうか?
自分が子供時代にキャンプに行ったときのことって結構鮮明に覚えていたりしませんか?
自分が親になった時にその経験を子どもにもしてあげたい、したほうがいいと思う親御さんは多くいらっしゃいます。
いつか子どもも親になった時きっと同じことを思いますよ。
子供の頃の体験が豊富な保護者ほど,その子供も体験が豊かな傾向が見られます。
引用:文部科学省 子供たちの未来を育む豊かな体験活動の充実
キャンプでのマナー・習慣が好影響を与える
キャンプ場では、夜の消灯が早く、朝も早いですよね。子どもにとってはその習慣は良い習慣です。
さらに、キャンプ場では他のキャンパーさんに挨拶や他のキャンパーの方の迷惑にならないような行動が求められます。
キャンプでは、見ず知らずのキャンパーさんと交流することも多くあります。
そのような経験をした子どもは、道徳観やマナースキルだけでなく、コミュニケーションスキル・人間関係力まで高くなります。
参考
自然体験(例えば登山やキャンプ,ハイキング等といった野外活動,星空観察や動植物観察といった自然・環境に係る学習活動)や生活体験(例えば放課後に行われる遊びやお手伝い,野遊び,スポーツ,部活動,地域や学校で行われる行事など)といった体験が豊富な子供やお手伝いを多くしている子供,生活習慣が身に付いている子供ほど,自己肯定感や道徳観・正義感が高い傾向が見られます。
引用:文部科学省 子供たちの未来を育む豊かな体験活動の充実保護者が子供のしつけ(「夜更かしをしないで早く寝ること」や「近所の人や知り合いの人に挨拶をすること」など)をしっかりしているほど,子供の自己肯定感や道徳観・正義感が高い傾向が見られます。
引用:文部科学省 子供たちの未来を育む豊かな体験活動の充実保護者が子供に積極的に体験の機会を与えていたり(体験支援的な関わり),子供に生活習慣を身に付けさせることに力を入れたりしている(生活指導的な関わり)ほど,その子供のコミュニケーションスキルや礼儀・マナースキルが高い傾向が見られます。
引用:文部科学省 子供たちの未来を育む豊かな体験活動の充実コミュニケーション能力、人間関係力の向上です。集団や仲間同士でのキャンプ生活では、一緒になって楽しく遊ぶことはもちろんですが、自分と異なる意見の人たちと一緒に行動することや、話し合いをして何かを決めることなど、さまざまな交流や意見交換の場があり、そのことが個人のコミュニケーション能力、人間関係力を向上させます。
引用:公益社団法人日本キャンプ協会
育脳効果がある
自然体験の中での運動は普段にはない刺激があり、キャンプで安全管理や危機管理のために普段より気をつけることがたくさんあります。
このような経験が子どもの抑制力や注意力を伸ばし、子どもの自律的な行動に繋がります。
参考
キャンプや野外体験活動と子どもの意欲・やる気等の向上との関係を脳生理学的な見地からみた研究もある。それによると、予測しきれない様々な環境や状況の変化を総合的に判断したり、あるいは安全なキャンプの遂行のために集団でのコミュニケーションを図ったりといった活動・体験を伴う集団でのキャンプが、意欲ややる気をつかさどるとされている前頭葉の機能強化に寄与していることが明らかになった。
また、自然体験の中で起こる運動体験、危険回避の緊張感、爽快感などが、認知能力にかかわるドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質を調整したことが推測され、子ども達の脳、特に抑制力、注意力に影響を与えたことが示されている。
引用:文部科学省 子どもの意欲・やる気等の向上・低下に係る調査研究成果・事例の収集調査キャンプという普段の生活とは異なる,他者との長時間の相互コミュニケーションや,克服的で冒険的な活動を経験することで,子どもは「生きる力」が向上し,大脳活動の抑制機能に発達がみられ,キャンプ経験は,子どもの成長に多様な効果を及ぼすものと推察できる。青少年の社会性の欠如や,青少年の凶悪犯罪の増加など,青少年教育の在り方が注目されている現在,キャンプに代表される体験活動は,こうした教育課題を解決する有効な手段になりうると考えられる。
青少年の社会性の欠如や,青少年の凶悪犯罪の増加など,青少年教育の在り方
が注目されている現在,キャンプに代表される体験活動は,こうした教育課題を解決する有効な手段になりうると考えられる。
引用:キャンプが子どもの大脳活動と「生きる力」に及ぼす影響
自然を大事にするようになる
自然の中でやるキャンプでは、もちろん自然を大事にしようとする心も伸ばしてくれます。
自然に触れ合うことで、環境に対する意識や認識が大きく変わっていきます。
そこには、キャンプでのマナーとして「来たとき以上に綺麗にして帰る」や「ゴミは自分たちできちんと決められた方法で処理する」といった行動も大きな要因となっています。
参考
環境意識や自然認識力の向上です。キャンプでは、近くの海や川で遊んだり、森の中の大きな樹木に直接触れたり、また、里山や地域での暮らしそのものを体験したりするなど、自然や地域での暮らしと直接触れあう活動も多く用意されています。これらの活動を通して、環境意識や自然認識力が養われていきます。
引用:公益社団法人日本キャンプ協会
実はキャンプでは家族の仲もよくなります